Webディレクターとし、いくつか案件に携わらせていただいていく中で、
タイトルにもある通り、「グラフィックデザインのクオリティは制作会社のエゴでしかないのでは?」と感じ始めています。
なぜこのような考えが芽生えているのか、思考整理のためにも記事に書き出してみます。
お客様の満足はどこにあるか
この考えに至ったのは、「お客様はホームページの何に満足するのか」を真剣に考えなければならないと思ったことがあったからです。
私は、大学4年間でグラフィックデザイン(綺麗に見せるデザイン)を勉強してきました。
そんなこともあり、世の中の広告媒体は、美しいデザインで良し悪しが決まると本気で思い込んでいました。
しかし、Webディレクターとして活動して初めに感じたのは、いくらグラフィックが良いホームページを提供しても、お客様はさほど喜びを感じていないということでした。
当時の私は、美しいデザインこそが正義であると思っていたので、お客様の反応が薄く、「え?そんなもんなの?」と思ったのを覚えています。
弊社に携わっているデザイナーの方は、本当に腕が素晴らしく、
期待しているデザインよりも、ハイオリティなものを毎回提供してくださいます。
これには、ディレクターとして感謝しても仕切れません。
しかし、お客様はいくら良いデザインを見せても、ホームページに対する要望が尽きることはありません。
このことから、ようやく「美しいデザイン=正義」という呪縛から解き放たれ、
「お客様はホームページに何を求めているんだろう?」と考えるようになりました。
新規顧客開拓のためにお客様の相談に乗る機会が度々あり、
その時、お客様はホームページに何を求めているのかを知るために、真剣に耳を傾けるようにしました。
その結果、大きな目標として、やはり集客がホームページに求める役割で
それを達成し、始めてお客様は満足するということに気がつきました。
(今考えると、そりゃそうだろという感じですが、、)
お客様からみたグラフィックデザイン
では、集客を最終ゴールとして考えた場合、美しいデザインとはお客様にとってどのように映るのか、
それは、定性的でどの程度集客に結びついているのか測りきれないもと映るのでないかと考えています。
(もちろん、中にはグラフィックデザインを重視される方もいますが)
確かにそれはお客様のイメージ通りで、その影響力は測ることがとても難しいものであるということは、違いありません。
そこにお金をかけるくらいなら、もっとロジカルに集客に結びつけることができる
「SEO対策」や「リスティング広告」に惹かれるのは当然のことであると思います。
こう考えると美しいデザインというのは、お客様目線だと制作会社のエゴでしかない捉えることができます。
グラフィックデザインの役割は?
ここまで、お客様目線で語ってきたため、あたかもグラフィックデザインは不要なものであるかのような説明をしました。
しかし、グラフィックデザインは集客をするためのパーツとして、重要なものになるのは間違えないと考えています。
では、どのような役割を果たすパーツなのか?
一言で言うと、あらゆる集客施策の最終ゴールを決める役割であると考えています。
「SEO対策」「リスティング広告」「メルマガ」などの施策がうまくいき、
ホームページに多くのユーザーが流入した場合でも、そのサイトの中身が空っぽであれば、
あたり前ですが、ユーザーはお客様になる前に離脱してしまいます。
そこに文字の羅列しかない場合でも、ユーザーは何を見ていいのかわからず離脱する可能性は高いです。
そこでユーザーに適切な情報を届け、「ここに申し込みたい」と
思わせるとこまで引っ張っていくのが、グラフィックデザインの役割になります。
なので、何を経由しホームページに流入にするのかと言うところからターゲットを想定し、
グラフィックデザインを作成するのが集客行う上で重要であると考えています。
そういった意味で「とりあえずホームページが欲しい」というお客様に対し、
見栄えだけが良いホームページを提供すると言うのは、制作会社のエゴでしかないのではないかと考えています。
まとめ
これまでは、美しいデザインが正義ということをもとに、ホームページを作っていました。
美しくて損することはないと思いますが、そこで重要になってくるのはお客様には予算があるということです。
その予算内でお客様の役割をできるだけ叶えることが、制作会社としての正解であると思います。
デザインが得意だからといって、費用をそこに割き美しい制作物を用意するのは自己満足でしかなく
お客様からしたら、どうでもいいところに時間と費用を費やしているという印象を持たれる可能性があります。
これでは、お客様の満足度の高い制作会社になることはできないと思います。
これからは、お客様が何を求めているのかをクリアにし、その上で制作会社として何を提供するべきかを考え、取り組んでいき、
しっかり満足してもらえるように価値を提供していこうと思います。